本文へスキップ

クレーシャとは?

くれーしゃ

クレーシャとは、ヨガ哲学において人間の苦しみや束縛を生み出す根本的な「煩悩・心の汚れ」を指す概念です。

クレーシャ(Klesha)は、サンスクリット語で「苦しみ」「汚染」「障害」を意味し、パタンジャリの『ヨーガスートラ』(紀元前後ごろに成立とされる)において体系的に説明されています。人間が苦しみの輪廻に縛られる根本原因として、五つのクレーシャが挙げられています。

五つのクレーシャは以下のとおりです。

  • アヴィディヤー(無知・無明):真実を見誤ること。五つのクレーシャの根本とされる
  • アスミター(自我意識):「私」という感覚への執着
  • ラーガ(欲望・執着):快楽・快適さへの渇望
  • ドゥヴェーシャ(嫌悪・反発):不快なものへの拒絶反応
  • アビニヴェーシャ(死への恐れ):生への執着・死の恐怖

ヨガ哲学ではこれらのクレーシャが「カルマ(行為)→サムスカーラ(潜在的印象)→クレーシャの強化」という循環を生み、苦しみを継続させると考えます。アヴィディヤー(無知)が他の四つのクレーシャの根っこにあるため、ヨガの修行はまず無知を解消する智慧の開発を目指します。

クレーシャは「顕在的なもの」から「種の状態で潜んでいるもの」まで四段階の活性度があるとされ、瞑想・自己観察・ヨガの八支則(アシュタンガ)の実践によって徐々に弱められていくと説かれています。

使い方・例文

ヨガ哲学の勉強会や瞑想のクラスで、「なぜ同じことで何度も苦しむのか」を説明する場面でクレーシャの概念が取り上げられます。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語