クリプトコッカスとは?
くりぷとこっかす
クリプトコッカスとは、免疫力が低下した人に重篤な髄膜炎や肺炎を引き起こすことがある病原性酵母様真菌で、環境中に広く分布します。
クリプトコッカス(Cryptococcus)は、クリプトコッカス科に分類される酵母様真菌の一属です。ヒトに感染して問題となる主な種はCryptococcus neoformansとCryptococcus gattiiで、世界中の土壌・鳥の糞(特に鳩)・樹木など環境中に広く存在しています。
クリプトコッカスの最大の特徴は、厚い多糖体莢膜(ポリサッカライドカプセル)を持つことです。この莢膜は宿主の免疫細胞による食食(貪食)を回避する防御機構として機能します。感染は主に微細な分生子や酵母細胞の吸入によって起こり、肺に初感染巣が形成されます。
健康な人では感染が自然に封じ込められることが多いですが、以下の状況では重篤な疾患となります。
- HIV/AIDS患者(CD4陽性リンパ球数が低下している場合)
- 長期ステロイド投与中・臓器移植後・血液疾患患者など免疫抑制状態の人
血行性に中枢神経系へ播種すると、クリプトコッカス髄膜炎を引き起こし、頭痛・発熱・項部硬直などの症状を呈します。治療にはアムホテリシンBとフルシトシンの併用療法が標準的に用いられます。世界的にHIV関連疾患の主要な死因の一つとなっています。
使い方・例文
HIV陽性患者が頭痛と発熱を訴えた際の原因精査として髄液検査が行われる場面や、免疫抑制患者の真菌感染症鑑別の文脈でクリプトコッカスが登場します。
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