クッパー細胞とは?
くっぱーさいぼう
クッパー細胞とは、肝臓の類洞に常在するマクロファージで、異物・細菌・老廃物を処理する免疫の最前線として機能します。
クッパー細胞(Kupffer cell)とは、肝臓の類洞(かんどう)と呼ばれる特殊な毛細血管の壁に付着・常在する組織常在性マクロファージです。19世紀のドイツ人解剖学者カール・ヴィルヘルム・フォン・クッパーにちなんで命名されました。体内最大のマクロファージ集団であり、全マクロファージの約80〜90%を占めます。
クッパー細胞の主な機能は次のとおりです。
- 貪食作用:腸管から門脈血に混入した細菌・エンドトキシン(細菌毒素)・異物を取り込んで処理します。
- 老廃赤血球の処理:寿命を迎えた赤血球を認識・分解し、鉄の回収とビリルビン産生に関与します。
- 免疫調節:炎症性サイトカイン(TNF-α・IL-1・IL-6)を産生し、感染に対する炎症応答を調整します。
- 肝臓の恒常性維持:肝細胞の再生や線維化の調節にも関わります。
クッパー細胞の過剰な活性化は非アルコール性脂肪肝炎(NASH)や肝硬変の進展に関与するとされ、治療標的としても注目されています。アルコール性肝炎では、エタノール代謝産物によってクッパー細胞が活性化され、炎症を増幅させます。
使い方・例文
腸管から吸収された細菌の毒素が門脈血に混入しても、肝臓のクッパー細胞がそれを貪食・無毒化するため、通常は全身感染には至りません。
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