クエン酸とは?
くえんさん
柑橘類に多く含まれる、酸味のある有機酸。食品の酸味料や水回りの洗浄剤として使われ、体内ではエネルギーを生む「クエン酸回路」の中心物質でもある。
クエン酸(citric acid)とは、レモンやみかんなどの柑橘類に多く含まれる、さわやかな酸味をもつ有機酸です。化学式は C6H8O7 で、分子内に3つのカルボキシ基をもつ「トリカルボン酸」に分類されます。無色〜白色の結晶で水によく溶け、安全性が高く扱いやすいことから、食品・洗剤・化粧品・医薬品まで幅広く利用されています。
主な用途は次のとおりです。
- 食品添加物(酸味料・pH調整剤):清涼飲料やお菓子、加工食品に酸味やさっぱりとした風味を与え、変色や酸化を防ぐ補助にも使われます。食品表示では「クエン酸」「酸味料」と書かれます。
- ナチュラルクリーニング:金属イオンと結びつく(キレート)性質があり、電気ポットの水あかやトイレ・水回りのアルカリ性の汚れを溶かして落とします。重曹と混ぜると二酸化炭素が発生するため、発泡入浴剤にも利用されます。
- 生体内でのはたらき:細胞がエネルギー(ATP)を作り出す代謝経路「クエン酸回路(TCA回路・クレブス回路)」の中心的な物質で、生命活動に欠かせません。
工業的にはレモンから搾るのではなく、糖を原料にクロカビの一種(Aspergillus niger)などの微生物発酵によって大量に生産されます。なお「疲労回復に効く」とよく言われますが、科学的な裏付けは限定的で、はっきり証明されているわけではありません。
使い方・例文
「夏の水分補給にクエン酸入りの飲み物を選ぶ」「電気ケトルの白い水あかはクエン酸で落とす」など、飲食から掃除まで身近な場面で登場します。理科・生物では「クエン酸回路(TCAサイクル)」としてエネルギー代謝を学ぶ際に出てきます。
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