キメラ(建築)とは?
きめら
建築におけるキメラとは、ゴシック建築の聖堂などに設置された半人半獣の怪物や幻想的な生き物を模した石彫装飾のことを指します。
キメラ(建築)とは、主にゴシック建築において外壁・屋根・塔などに取り付けられた、怪物や幻想的な生き物を模した石製の装飾彫刻のことです。ギリシャ神話に登場するライオンの頭・ヤギの胴・蛇の尾を持つ怪物「キマイラ(Chimaera)」の名に由来し、複数の動物や人間の要素を組み合わせた異形の造形が特徴です。
建築的なキメラとガーゴイルはしばしば混同されますが、厳密には異なります。ガーゴイルは雨水を壁面から排水するための樋(とい)機能を持つ怪物像であるのに対し、キメラは排水機能を持たない純粋な装飾彫刻です。両者はいずれも中世ヨーロッパのキリスト教建築において、邪悪な霊を追い払う魔除けの意味や、信者に対して悪の恐ろしさを視覚的に示す教育的役割を担っていたと考えられています。
フランス・パリのノートルダム大聖堂は、19世紀にウジェーヌ・ヴィオレ=ル=デュクが修復した際に多数のキメラを追加したことで知られており、その独特な景観は世界的に有名です。アルルカン型・鳥型・蛇型など多彩な造形があり、中世の職人の高い彫刻技術を今に伝えています。
使い方・例文
ノートルダム大聖堂の展望台に並ぶ奇妙な怪物像を見上げたとき、それがキメラです。観光客がパリを一望する場面でよく背景に登場します。
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