カットバック技法とは?
かっとばっくぎほう
カットバック技法とは、陶芸において化粧土や釉薬を施した後に一部を削り取って素地を露出させ、対比的な模様を作り出す装飾技法のことです。
カットバック技法(Cutback technique)は、陶芸・陶磁器制作における装飾技法のひとつです。成形した素地の表面に化粧土(スリップ)や着色釉薬を塗布した後、半乾きの状態でその一部を彫刻刀・かき落とし棒・竹串などの道具で削り取り(カットバックし)、素地の色や質感を再び露出させることで、二色の対比による文様を生み出します。
この技法はスリップウェア(化粧がけ陶器)の装飾に特によく用いられます。例えば赤い素地に白い化粧土を塗り、部分的に削って赤を出すことで、白地に赤のラインが走るような文様が生まれます。削り跡の深さや幅、角度によって、線描から面の対比まで多様な表現が可能です。
カットバック技法の主な特徴は以下の通りです。
- 素地と化粧土の色対比を活かした力強い装飾効果が得られる
- 道具の跡や手の動きがそのまま模様になるため、個性と即興性が出やすい
- 半乾き状態での作業が必要なため、タイミングの見極めが技術の核心となる
イギリスのスリップウェア伝統、イスラム陶器のスグラッフィート(掻き落とし)、日本の三島手など、世界各地の陶芸文化に類似した技法が存在し、普遍的な装飾手法として現代の陶芸教育でも広く教えられています。
使い方・例文
陶芸教室でカットバック技法を体験するとき、白い化粧土を塗ったばかりの器に竹串で花模様を削り込むと、素地の赤茶色が浮かび上がって模様になります。
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