カストラートとは?
かすとらーと
カストラートとは、変声前に去勢を施すことで高音域を成人後も保持させた男性歌手で、バロック〜古典派音楽時代に活躍しました。
カストラート(Castrato、複数形:Castrati)は、少年期の変声を防ぐために去勢手術を受けた男性歌手のことです。17世紀から18世紀にかけてのイタリアを中心にヨーロッパ全土で活躍し、オペラや教会音楽において最高の声楽家として崇拝されました。
去勢によって男性ホルモン(テストステロン)の分泌が抑えられると、喉頭(声帯)の成長が止まり少年期の高音域が維持されます。一方で体躯は成人男性として発達するため、肺活量や胸郭が大きく成長し、類まれな声量と音域の広さを兼ね備えた声質が生まれました。このソプラノ〜アルト域の声はカウンターテナー(ファルセット)とは異なる独自の音色とされています。
カストラートの全盛期は17〜18世紀で、ヘンデルやモーツァルトなど著名な作曲家がカストラートのために楽曲を書き下ろしました。当時の教会では女性が聖歌隊に参加できなかったため、聖歌隊の高声部もカストラートが担いました。
カストラートの慣行は18世紀末以降に道徳的・人道的観点から批判が強まり、19世紀にはほぼ消滅しました。最後期のカストラートとして記録に残るアレッサンドロ・モレスキは20世紀初頭に録音を残しており、現在も聴くことができます。現代ではカウンターテナーやソプラニスタが当時の役を歌い継いでいます。
使い方・例文
バロックオペラの公演では、かつてカストラートが歌った役をカウンターテナーが歌うことが多く、当時の音楽が現代によみがえります。
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