エヴィラートとは?
えう゛ぃらーと
エヴィラートとは、18〜19世紀のイタリアオペラで活躍した、高音域の声を保つために去勢を受けた男性歌手のことです。
エヴィラート(evirato、複数形:evirati)とは、少年期に声変わりを防ぐために去勢手術を受け、成人後も高い音域の声を保ち続けた男性歌手を指します。一般的には「カストラート(castrato)」という語のほうが広く知られており、エヴィラートはイタリア語で「去勢された者」を意味する同義語です。
17世紀から19世紀にかけて、ヨーロッパのオペラ界では、女性が舞台に立てない時代や地域があり、女声パートを男性が担う必要がありました。去勢によって男性ホルモンの分泌が抑えられると、声帯の成長が止まり、変声せずに少年期の高い音域が保たれます。一方で肺活量や体格は男性として成長するため、常人をはるかに超えた声量と持続力を持つ独特の声質が生まれました。
著名な例としては、ファリネッリ(カルロ・ブロスキ)やセネジーノなどがおり、当時の聴衆を熱狂させました。バロックオペラの作曲家ヘンデルは彼らのために多くの役を書いています。
19世紀に入ると女性歌手の舞台参加が一般化し、声楽教育の人道的観点からも去勢は批判を受けるようになり、カストラートの慣行は廃れていきました。今日ではカウンターテナーや女性歌手がその役を担っています。
使い方・例文
バロックオペラの解説でエヴィラートという語が登場するのは、作曲家が特定の歌手の超絶技巧に合わせて難曲を書いていた時代背景を説明する文脈が多いです。
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