エンジェルズシェアとは?
えんじぇるずしぇあ
樽で熟成させる際に蒸発して失われるウイスキーなどの蒸留酒の量を指す言葉で、「天使の分け前」と訳されます。
エンジェルズシェア(Angels' Share)とは、ウイスキーやブランデーなどの蒸留酒を木製の樽で熟成させる過程で、自然に蒸発して失われるアルコールと水分の量を指す言葉です。日本語では天使の分け前と訳され、蒸発分を「天使が飲んでいる」という詩的な表現に由来します。
樽は完全な密閉容器ではなく、木材の微細な隙間や気孔を通じてわずかずつ内容物が外に逃げていきます。蒸発量は気候・倉庫の環境・樽の大きさ・熟成期間などによって異なりますが、スコットランドのスコッチウイスキーでは年間およそ1〜2%程度が失われるとされています。一方、気温が高く乾燥したケンタッキー州などのバーボン産地では年間5〜10%以上に達することもあるとされます。
長期熟成の場合、エンジェルズシェアの積み重ねによって樽内の液量は大幅に減少します。これは希少性を生む要因のひとつであり、長熟ウイスキーの高価格にも反映されています。また、蒸発に伴ってアルコール度数や風味のバランスも変化するため、熟成のダイナミクスを理解するうえで重要な概念です。
蔵の周辺にはエンジェルズシェアによって揮発したアルコールを栄養源とする黒カビが繁殖することがあり、熟成庫が黒ずむ現象も知られています。
使い方・例文
長期熟成のウイスキーを樽から開けると当初より液量が減っていますが、それはエンジェルズシェアとして年月をかけて蒸発した分です。
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