エリュシオンとは?
えりゅしおん
エリュシオンとは、ギリシャ神話において英雄や敬虔な魂が死後に訪れる楽園で、永遠の幸福と喜びが続く理想的な冥界の一角とされる場所です。
エリュシオン(Elysion)は、ギリシャ神話に登場する死後の世界の楽園で、英雄・半神・特別に選ばれた敬虔な人間が永遠の至福を享受する場所とされています。「エリュシオンの野(エリュシオスの平原)」とも呼ばれ、ローマ神話では「カンピ・エリシ(エリシウムの野)」として受け継がれました。
ホメロスの叙事詩では、世界の果ての西方にある楽園として描かれ、嵐も寒さもなく温かな風が吹く常春の地とされています。ヘシオドスはここを「英雄の島々(祝福された島々)」と呼び、オケアノスの河口付近にあると述べています。プラトンの対話篇では冥界の中の特別な区域として位置づけられ、三度この世に生まれて正しく生きた魂がたどり着く最終的な楽園とされています。
エリュシオンに行ける者の条件は神話によって異なりますが、概ね以下のような人々とされています。
- ゼウスをはじめとする神々の子孫である半神・英雄
- 徳高く敬虔な生涯を送った人
- 特別に神から愛された者
この概念は後の西洋思想において天国・楽園のイメージの源泉となり、フランス語の「シャンゼリゼ(Champs-Élysées)」はまさに「エリュシオンの野」を意味します。パリの有名な大通りの名前として現代にも生きています。
使い方・例文
ギリシャ神話を題材にした文学や映画では、英雄が死後にエリュシオンで永遠の安らぎを得る場面が描かれることがあります。パリの「シャンゼリゼ通り」という地名も、このエリュシオン(楽園の野)に由来しています。
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