エピダウロス劇場とは?
えぴだうろす げきじょう
エピダウロス劇場とは、古代ギリシャのペロポネソス半島に現存する紀元前4世紀建造の円形劇場で、優れた音響設計と保存状態の良さで世界的に有名な遺跡です。
エピダウロス劇場(Epidaurus Theatre)は、ギリシャ・ペロポネソス半島東部のエピダウロスに位置する古代ギリシャの屋外劇場遺跡です。紀元前4世紀(紀元前360〜330年頃)に建築家ポリュクレイトス(小)によって設計されたとされ、古代ギリシャで最も保存状態が良い劇場のひとつとして知られています。
半円形の観客席(カベア)は自然の丘の斜面を利用して掘り込まれており、約14,000人を収容できます。最大の特徴はその卓越した音響性能で、舞台中央で小さな音を立てると最後列まで明瞭に聞こえるとされ、現代の音響工学研究者からも注目されています。音響設計の秘密については石灰岩の座席が低周波ノイズを吸収・フィルタリングするためだという研究が発表されており、古代ギリシャ人が経験則として音響最適化を実現していた可能性が指摘されています。
舞台(オルケストラ)は直径約20メートルの円形で、中央には祭壇の跡が残ります。劇場はアスクレピオス神殿(医神を祀る聖域)の一部として建造され、宗教的祭典の一環として演劇が上演されていました。
現在もギリシャ悲劇・喜劇の公演が毎年夏に行われており、現役の野外劇場として機能しています。1988年にはエピダウロスの聖域全体がユネスコ世界遺産に登録されました。
使い方・例文
建築学や音響工学の教材として頻繁に取り上げられるほか、毎年夏に開催される「エピダウロス古典演劇祭」でソポクレスやエウリピデスの悲劇が上演されます。
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