イナゼルベルグとは?
いなぜるべるぐ
イナゼルベルグとは、周囲の平野から孤立して急峻にそびえる岩山・岩丘のことで、アフリカなど乾燥地帯に見られる特徴的な地形です。
イナゼルベルグ(inselberg)とは、周囲の平原や低地から孤立して急に立ち上がる岩山・岩丘状の地形地物のことです。ドイツ語で「島の山」を意味する語(Insel=島、Berg=山)に由来し、地形学の用語として世界的に使われています。日本語では「島山(しまやま)」と訳されることもあります。
形成には長い地質学的な時間を要します。もともとは地下深くにあった硬い岩盤(花崗岩・片麻岩など)が、周囲のやわらかい岩石や土壌が長期にわたる侵食・風化によって削られていく中で、硬い部分だけが残ることで生まれます。この過程は「差別侵食」と呼ばれます。
イナゼルベルグはサハラ砂漠・サバンナ・半乾燥地帯に多く見られますが、湿潤な熱帯地域でも確認されています。代表的な例として以下のものが知られています。
- ナミビアのスピッツコッペ(「アフリカのマッターホルン」とも呼ばれる)
- ギアナ高地のテーブルマウンテン型地形(テプイとは区別される)
- 西アフリカのサヘル地帯に多数点在する岩山群
イナゼルベルグは独特の景観を形成するだけでなく、乾燥地帯における生物の避難場所(レフュジア)としての生態学的役割も担い、多様な植物・昆虫・爬虫類が生息します。地形学・生態学・考古学(岩絵が残る例も多い)の観点から学術的にも注目される地形です。
使い方・例文
アフリカのサバンナを旅すると、広大な平野の中から突然そびえ立つ巨大な岩山に出会うことがあります。これがイナゼルベルグで、地形図や地理の教材でも乾燥・半乾燥地帯の代表的地形として紹介されます。
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