イソクエン酸デヒドロゲナーゼとは?
いそくえんさんでひどろげなーぜ
イソクエン酸デヒドロゲナーゼとは、クエン酸回路(TCAサイクル)においてイソクエン酸を酸化的に脱炭酸する酵素で、エネルギー産生の要となります。
イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(Isocitrate Dehydrogenase、IDH)は、クエン酸回路(TCAサイクル)の第3段階を触媒する酵素です。イソクエン酸を酸化的に脱炭酸し、α-ケトグルタル酸(2-オキソグルタル酸)とCO2を生成するとともに、NADHを産生します。
IDHには主に3つのアイソフォームが存在します。
- IDH1:細胞質およびペルオキシソームに局在し、NADPを補酵素とする。
- IDH2:ミトコンドリアに局在し、NADPを補酵素とする。
- IDH3:ミトコンドリアに局在し、NADを補酵素とし、TCAサイクルで中心的役割を果たす。
IDH3はATPにより阻害され、ADP・Ca2+により活性化されるアロステリック酵素であり、TCAサイクルの流量調節に重要な役割を担っています。
医学・生命科学において近年特に注目を集めているのが、IDH1およびIDH2の遺伝子変異です。これらの変異は神経膠腫(グリオーマ)や急性骨髄性白血病などの腫瘍でしばしば検出されます。変異型IDHは異常な代謝産物「2-ヒドロキシグルタル酸」を蓄積させ、DNAメチル化などのエピジェネティクスを変化させることで発がんに関与すると考えられており、創薬の標的としても研究されています。
使い方・例文
がん研究においてIDH1/IDH2遺伝子変異の検出は診断マーカーとして活用されており、神経膠腫の分類基準にも組み込まれています。また生化学実習では、TCAサイクルのNADH産生段階を学ぶ例として取り上げられます。
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