イゴロット族とは?
いごろっとぞく
イゴロット族とは、フィリピンのルソン島北部、コルディレラ山岳地帯に暮らす先住民族の総称で、独自の棚田文化と精神文化を持つ山岳民族です。
イゴロット族(Igorot)は、フィリピン・ルソン島北部のコルディレラ行政地域(CAR)に居住する先住民族の総称です。単一の民族ではなく、イフガオ・カリンガ・ボンテック・カンカナエイ・バリクフォンなど、複数の民族グループをまとめて指す名称として使われています。
彼らが最も広く知られているのは、2000年以上にわたって山の斜面を切り開いてきた棚田農業です。なかでもイフガオ族の棚田群は「フィリピン・コルディレラの棚田」としてユネスコ世界文化遺産に登録されており、驚異的な土木技術と水利管理の知恵が評価されています。
伝統的には精霊信仰(アニミズム)を基盤とした宗教観を持ち、祖先崇拝や豊穣祭が社会生活の中心にあります。首狩り(かつての慣習)にまつわる戦士文化も文献に記録されていますが、現代では行われていません。
スペイン植民地時代にも山岳地帯の険しい地形を盾に独立性を保ち、キリスト教化が他地域より遅かったことも特徴です。現在も独自の言語・衣装・踊りを保持しながら、観光産業や地域政治においても存在感を発揮しています。
使い方・例文
イゴロット族という語は、フィリピンの先住民族文化や棚田農業の解説で登場します。たとえば「コルディレラ山岳地帯のイゴロット族が維持してきた棚田はユネスコ世界遺産に登録されている」のように使われます。
この用語をシェア
最終更新: