コマンチ族とは?
こまんちぞく
コマンチ族は北アメリカ大平原南部に暮らした先住民族で、馬術と騎馬戦闘に優れ、18〜19世紀に広大な「コマンチェリア」を支配しました。
コマンチ族(Comanche)は、現在のテキサス州・オクラホマ州・ニューメキシコ州・カンザス州にまたがる大平原南部を故郷とするネイティブ・アメリカンの一族です。もともとはロッキー山脈東麓で狩猟採集を営むショショーニ語族系の集団でしたが、17世紀後半にスペイン人入植者から馬を獲得したことで劇的な文化変容を遂げました。
騎馬技術の習得によってコマンチ族は平原に進出し、バッファロー猟を主体とする騎馬遊牧民的生活を確立しました。馬の扱いは際立って巧みで、幼少期から馬に乗るため高度な騎馬戦闘能力を持ち、周辺の先住民族やスペイン・メキシコ勢力、さらに後のアメリカ合衆国軍とも激しく対立しました。
最盛期(18世紀中頃〜19世紀初頭)には「コマンチェリア」と呼ばれる広大な勢力圏を維持し、テキサス方面への白人入植を長期にわたって阻みました。主な特徴は次のとおりです。
- 分権的な社会構造:強力な中央権力を持たず、複数のバンドが独立して行動
- 交易と略奪:馬・奴隷・バッファロー皮などを広域で交易
- コマンチ語:ユート・アズテカン語族のシミック語派に属す
19世紀後半、アメリカ軍の討伐作戦とバッファローの乱獲によってコマンチェリアは崩壊し、1875年に多くの族員がオクラホマのリザベーションに移住しました。現在はコマンチ族国家として自治政府を持ち、約1万7千人の登録部族員がいます。
使い方・例文
アメリカ西部史やテキサスの歴史の授業では、コマンチ族の騎馬戦術や「コマンチェリア」という勢力圏が、先住民族と入植者の対立を語る事例として取り上げられます。
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