アンサンブル予報とは?
あんさんぶるよほう
アンサンブル予報とは、初期値や物理過程を少しずつ変えた複数の数値予報を同時に走らせ、その結果の分布から予測の不確実性を定量的に評価する手法です。
アンサンブル予報(ensemble forecast)とは、大気の初期状態や数値モデルのパラメータを微妙に変化させた多数の予報(メンバー)を並行して計算し、その予報結果の集合(アンサンブル)から天気予報の不確実性を評価・提示する手法です。
天気予報の精度は初期値の誤差や数値モデルの不完全さによって限界があります。カオス理論的には、大気系のわずかな初期差が時間とともに増幅されるため、単一の予報だけでは将来の不確かさを表現できません。そこで、わずかに異なる初期条件から出発した数十〜数百本の予報を行い、それらの分布を見ることで「どの程度信頼できるか」を定量化するのがアンサンブル予報の考え方です。
アンサンブル予報から読み取れる主な情報は次のとおりです。
- 降水確率:雨が降ると予測したメンバーの割合から算出する
- 予報の信頼度:メンバーの予報がまとまっている(スプレッドが小さい)ほど信頼性が高い
- 極端現象の発生確率:大雨・台風上陸などのリスクを確率で提示できる
- 週間・延長予報:中長期では確率情報が特に重要になる
日本の気象庁は国内・全球のアンサンブル予報を運用しており、台風進路予報の「コーン図(予報円)」もアンサンブル予報の散らばりを反映したものです。防災・社会経済活動のリスク管理においてアンサンブル予報の活用は年々高まっています。
使い方・例文
「アンサンブル予報では台風が関東に上陸するシナリオが多く、その確率は60%程度と試算された」という形で台風・長期予報の解説で登場します。
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