アメーバ赤痢とは?
あめーばせきり
熱帯・亜熱帯に多い原虫感染症で、大腸に炎症を起こし血性下痢などの症状を引き起こします。
アメーバ赤痢は、Entamoeba histolytica(赤痢アメーバ)という単細胞原虫が大腸に感染して起こる疾患です。熱帯・亜熱帯地域、特に衛生環境が整っていない地域で発生しやすく、旅行者下痢症の重要な原因の一つでもあります。
感染経路は主に糞口感染で、汚染された水や食物を通じて赤痢アメーバのシスト(嚢子)を摂取することで起こります。シストは胃酸に耐えて小腸まで達し、そこで栄養体(トロフォゾイト)へと変形して大腸粘膜に侵入します。粘膜組織を溶かしながら増殖し、フラスコ型の潰瘍を形成することが病理学的な特徴です。
症状は血液・粘液を含む下痢(血性・粘血便)、腹痛、腸の痙攣などが典型的です。重症例では大腸炎が進行し、腸穿孔を起こすこともあります。また、原虫が血流に乗って肝臓に到達すると、アメーバ肝膿瘍を形成する場合があります。
診断には便の鏡検・抗原検査・PCR法などが用いられ、治療にはメトロニダゾールなどの抗原虫薬が使われます。感染予防には安全な水・食品の確保が最も重要です。
使い方・例文
発展途上国や熱帯地域への渡航後に血性の下痢が続く場合、アメーバ赤痢が鑑別診断に挙げられます。旅行医学の説明資料でよく取り上げられる感染症です。
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