アボートシステムとは?
あぼーとしすてむ
アボートシステムとは、宇宙船の打ち上げ時に緊急事態が発生した場合に、乗員を自動的・迅速に脱出させるための緊急脱出装置のことです。
アボートシステム(Launch Abort System、LAS)とは、ロケットの打ち上げから初期飛行段階にかけて深刻な異常・爆発などの緊急事態が生じた際に、乗員カプセル(クルードラゴンなど)をロケット本体から強制的かつ迅速に切り離し、乗員の命を守るための緊急脱出システムです。「打ち上げ脱出システム」とも呼ばれます。
宇宙船の打ち上げは大量の推進剤を燃焼させる極めて危険なプロセスであり、エンジン故障・爆発・誘導系統の異常など多くのリスクが伴います。アボートシステムはこれらの事態から乗員を守る最後の砦として設計されています。
アボートシステムの主な種類と特徴:
- タワー型(Tower LAS):カプセル上部に小型ロケット塔を取り付け、緊急時に点火してカプセルを引き上げる。アポロ計画や有人ソユーズなどで採用
- プッシャー型(Push-away):エンジンでカプセルを押し出して分離する方式。スペースXのクルードラゴンが採用するスーパードラコエンジン方式が代表例
アボートシステムは地上での発射台上から、大気圏内飛行中まで幅広い高度・速度領域で機能することが求められます。実際に1983年のソユーズT-10Aでは爆発直前にアボートシステムが作動し、乗員が救助された事例があります。現代の有人宇宙開発においても乗員安全の根幹を成す重要な技術です。
使い方・例文
ロケットが発射台上で爆発した場合でも、アボートシステムが自動的に作動して乗員カプセルを上空に打ち上げ、パラシュートで安全に着地できます。スペースXのクルードラゴンはこのシステムの実証試験を打ち上げ前に実施しています。
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