アジ化ナトリウムとは?
あじかなとりうむ
アジ化ナトリウムとは、化学式NaN₃で表される無機化合物で、自動車のエアバッグを瞬時に膨らませる火工品に広く使われてきた物質です。
アジ化ナトリウム(sodium azide、化学式NaN₃)は、ナトリウムと窒素からなる無機アジド化合物です。白色の固体で水に溶けやすく、純粋な状態では毒性が高い物質として知られています。
最もよく知られた用途は自動車のエアバッグ用ガス発生剤です。衝突時の衝撃センサーが作動すると電気信号がアジ化ナトリウムに点火し、約30ミリ秒という極めて短時間で大量の窒素ガスを発生させてエアバッグを膨張させます。反応式は「2 NaN₃ → 2 Na + 3 N₂」です。ただし近年はより安全な代替ガス発生剤に置き換えられつつあります。
アジ化ナトリウムのその他の用途・性質を整理すると次のとおりです。
- 生化学・分子生物学の試薬(細菌増殖の抑制・防腐剤として使用)
- 有機合成においてアジド基を導入する試薬
- 高い急性毒性を持ち、シアン化物に類似した毒性メカニズム(チトクロームc酸化酵素の阻害)を示す
- 酸と接触するとガス状の有毒なアジ化水素酸(HN₃)を発生する
取り扱いには厳重な管理が必要で、廃棄する際も中和処理が求められます。日本では毒物及び劇物取締法で劇物に指定されています。
使い方・例文
交通事故でエアバッグが瞬時に開く瞬間、かつてはアジ化ナトリウムの急速な分解反応が使われていました。研究室では試薬ボトルに「劇物」のラベルが貼られて厳重に保管されます。
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