AD-AS分析とは?
えーでぃーえーえすぶんせき
AD-AS分析とは、総需要曲線と総供給曲線を用いてマクロ経済の均衡と価格水準・産出量の変動を説明するマクロ経済学の基本モデルです。
AD-AS分析(Aggregate Demand-Aggregate Supply Analysis)は、マクロ経済学において一国経済全体の需要と供給の関係から、物価水準と実質GDPの均衡を分析するフレームワークです。AD(総需要)曲線とAS(総供給)曲線の交点が均衡点となり、そこで決まる物価水準と産出量が経済の現状を表します。
AD曲線(総需要曲線)は、各物価水準に対応して経済全体で需要される財・サービスの総量を示し、右下がりの曲線として描かれます。物価が上昇すると実質的な購買力が低下し、需要量が減少するためです。財政政策(政府支出・税収)や金融政策(利子率)の変化はAD曲線をシフトさせます。
AS曲線(総供給曲線)は、各物価水準で企業が供給しようとする財・サービスの総量を示します。
- 短期AS曲線:名目賃金が硬直的なため右上がり。物価上昇が実質賃金を下げ、雇用・生産が増加する
- 長期AS曲線:賃金・価格が完全に伸縮的で、産出量は自然産出量水準に固定(垂直線)
AD-AS分析によって、景気後退・インフレ・スタグフレーション(不況下のインフレ)などさまざまな経済現象を視覚的に理解できます。財政出動がAD曲線を右シフトさせてGDPを増やす一方で物価が上昇するメカニズムや、供給ショック(石油価格高騰など)がAS曲線を左シフトさせてスタグフレーションを引き起こすプロセスも、この分析で説明されます。
使い方・例文
経済学の授業でAD-AS分析を学ぶと、「新型コロナウイルスの感染拡大が総需要を急激に縮小させ、その後の財政出動がAD曲線を右シフトさせて景気回復を促した」といったニュースの動きを図で整理できるようになります。
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