非晶質合金とは?
ひしょうしつごうきん
非晶質合金とは、原子の配列が結晶のような規則性を持たず、ガラス状の無秩序な構造をした金属材料のことです。
非晶質合金(ひしょうしつごうきん)は、アモルファス合金とも呼ばれ、構成原子が長距離にわたる周期的な規則配列(結晶格子)を持たない金属材料です。通常の金属や合金は冷却すると原子が規則正しく並んで結晶を形成しますが、非晶質合金では溶融した金属を超急速冷却(毎秒100万度以上のオーダー)することで、原子が結晶化する前にランダムな配置のまま固化させます。
この無秩序な構造がユニークな特性をもたらします。主な特徴として次の点が挙げられます。
- 高強度・高硬度: 結晶粒界が存在しないため、転位の移動が起こりにくく、同組成の結晶合金に比べて数倍の強度を持ちます。
- 優れた軟磁気特性: 鉄系の非晶質合金は磁区の移動が容易で鉄損が極めて小さく、変圧器鉄心などへの応用が進んでいます。
- 高い耐食性: 結晶粒界がないため均一な腐食が起きにくく、優れた耐腐食性を示します。
- 弾性限界の高さ: 金属ガラスとも呼ばれるバルク非晶質合金は高い弾性変形能を持ち、精密部品への応用が研究されています。
応用例は多岐にわたり、電力用変圧器の鉄心(省エネ効果が高い)、ゴルフクラブヘッド、医療機器、スマートフォンの筐体部品などがあります。結晶化温度以上に加熱すると結晶化して特性が失われるため、使用温度の管理が重要です。
使い方・例文
電力変圧器の鉄心に非晶質合金を使用すると、従来の珪素鋼板と比べてエネルギー損失(鉄損)を大幅に削減でき、省エネ変圧器として電力インフラ分野で注目されています。
この用語をシェア
最終更新: