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雁皮とは?

がんぴ

雁皮とは、ジンチョウゲ科の落葉低木で、その樹皮繊維は高品質な和紙の原料として古くから珍重されています。

雁皮がんぴ)は、ジンチョウゲガンピ属に属する日本固有の落葉低木です。学名はDiplomorpha sikokianaなどとされ、山地の岩場や林縁に自生します。樹高は1〜2メートル程度で、春に淡黄色の小花を密生させます。

雁皮が特に重要視されるのは、その内樹皮(靭皮)から得られる繊維です。雁皮繊維は非常に細く長く、絡み合いが密であるため、製紙すると以下のような特性を持つ高級和紙が生まれます。

  • 表面が滑らかで光沢があり、透明感がある
  • 繊維が均一で薄くても強度が高い
  • 虫害を受けにくい(雁皮に含まれる成分が防虫効果を持つ)
  • 保存性が非常に高く、長期間の保管に適する

奈良時代にはすでに雁皮紙が使われており、正倉院文書にもその記録が残っています。平安時代には料紙として貴族の文書や写経に用いられ、「斐紙(ひし)」とも呼ばれました。現代では越前和紙や土佐和紙など各地の産地で生産され、書道・水墨画・版画の用紙として高い評価を受けています。

ただし雁皮は栽培が難しく、ほぼ野生のものを採取するため原料の確保が難しい点が課題です。このため楮(こうぞ)や三椏(みつまた)に比べて生産量が少なく、希少で価格も高めです。

使い方・例文

古文書の修復や高級便箋の製造に雁皮紙が使われることがあり、その滑らかな質感と光沢は他の和紙にはない独特の風合いとして珍重されます。

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