隷書とは?
れいしょ
隷書とは、中国で秦代から漢代にかけて普及した書体で、篆書を簡略化して実用的にしたものです。
隷書(れいしょ)とは、漢字の書体のひとつで、中国の秦代(紀元前3世紀ごろ)に篆書(てんしょ)を簡略化・実用化する形で生まれ、漢代(紀元前2世紀〜紀元後2世紀)に完成・普及した書体です。現代漢字の楷書体の直接的な祖先にあたります。
篆書は曲線が多く書くのに時間がかかるため、日常的な記録や行政文書を素早く処理する必要から隷書が発展したとされています。隷書の大きな特徴は、篆書の丸みある曲線を直線的・水平的な筆画に置き換えた点にあります。特に「波磔(はたく)」と呼ばれる横画の右端が払いあがる独特の形が隷書の美しさの象徴とされています。
隷書の主な特徴をまとめると次のとおりです。
- 横画が水平に伸び、右端が跳ね上がる「波磔」が見られる
- 篆書に比べて縦長ではなく横扁(おうへん)な字形
- 点画が明確で整然とした印象を与える
- 草書・楷書・行書へと続く書体発展の中継点にあたる
現代においても隷書は書道の重要なジャンルのひとつとして学ばれており、看板・タイトルロゴ・装飾文字として日本でも広く目にすることができます。古代中国の石碑や木簡に書かれた隷書は、書道史の重要な研究資料でもあります。
使い方・例文
「この額縁に書かれた文字は隷書で書かれており、漢代の書風を感じさせる」のように、書道や文字の様式を説明する場面で使われます。
この用語をシェア
最終更新: