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長期増強とは?

ちょうきぞうきょう

長期増強とは、ニューロン間のシナプス結合が繰り返しの刺激によって長期的に強化される現象で、学習や記憶の神経基盤として広く知られています。

長期増強(ちょうきそうきょう、LTP: Long-Term Potentiation)とは、2つのニューロンが繰り返し同期的に活動することで、それらをつなぐシナプスの伝達効率が長時間わたって高まる現象です。1973年にティモシー・ブリスとテリエ・レーモによってウサギの海馬で初めて記録されました。

LTPの代表的なメカニズムは次のとおりです。シナプス前細胞から放出されたグルタミン酸が、シナプス後細胞のNMDA受容体に結合すると、カルシウムイオンが細胞内に流入します。このカルシウムイオンが引き金となり、AMPA受容体の数が増加したり感受性が高まったりして、その後の信号伝達が強化されます。

LTPにはいくつかの段階があります。

  • 早期LTP(E-LTP):タンパク質合成を必要とせず数時間続く短期的な増強
  • 後期LTP(L-LTP):タンパク質合成が必要で、数日以上持続する長期的な増強
  • 構造的LTP:シナプス形態の変化(スパインの拡大・新生)を伴う持続的な変化

LTPは「ヘブ則」(同時に活動したニューロン同士の結合が強化される)の分子的実体として理解されており、海馬での記憶の固定化に不可欠であることが多くの研究で示されています。アルツハイマー病ではLTPが障害されることが知られており、治療標的としても注目されています。

使い方・例文

「海馬でのLTPが繰り返し起こることで、新しい記憶が長期記憶として定着する」という形で、記憶・学習の研究や脳科学の解説で頻繁に登場します。

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