嗅球とは?
きゅうきゅう
嗅球とは、鼻腔から伝わった嗅覚情報を最初に受け取り処理する脳の部位で、嗅覚系の入り口にあたる神経構造です。
嗅球(きゅうきゅう、Olfactory Bulb)は、脳の前頭葉の下面に位置する一対の小さな楕円形の神経構造です。鼻腔内の嗅上皮に分布する嗅神経細胞(嗅感覚ニューロン)の軸索が篩板(しばん)を通って直接つながる、嗅覚情報処理の最初の中継地点です。
嗅球での情報処理の流れは以下の通りです。
- 鼻から入った香り物質(臭気分子)が嗅上皮の受容体に結合
- 電気信号に変換され嗅神経を通じて嗅球へ伝達
- 嗅球内の糸球体(glomerulus)で情報が集約・統合される
- 僧帽細胞・房飾細胞を経て嗅皮質・海馬・扁桃体などへ投射
嗅球の信号は視床を経由せず直接大脳辺縁系(扁桃体・海馬)に伝わる点が他の感覚器官と大きく異なります。これが「においが記憶や感情と結びつきやすい」理由とされており、プルースト効果として知られる現象の神経科学的な基盤ともなっています。
嗅球は神経新生が成人後も起こる数少ない脳領域のひとつであり、嗅覚障害・アルツハイマー病・パーキンソン病との関連においても研究が盛んな重要な部位です。
使い方・例文
嗅球は神経科学や医学の文脈で登場し、「においを嗅ぐ」という感覚の神経メカニズムや、嗅覚障害の原因を解説する際に必ず言及される脳の部位です。
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