量子トンネル効果とは?
りょうしとんねるこうか
「効果」の用語まとめを見る古典力学では越えられないエネルギー障壁を、量子力学の波動性によって粒子が透過し得る現象です。
量子トンネル効果とは、量子力学に特有の現象で、粒子がそのエネルギーよりも高いポテンシャルエネルギーの障壁(古典的には絶対に越えられない壁)を一定の確率で透過(トンネリング)する現象です。
古典力学では、ボールが坂を転がるように、粒子は持っているエネルギー以上の壁は越えられないとされます。しかし量子力学では、粒子は波動関数で記述され、その波が障壁の中でも指数関数的に減衰しながら浸み込むため、障壁の向こう側にも有限の確率で粒子が存在できます。障壁が薄い・低いほどトンネル確率は高くなります。
量子トンネル効果が実際に現れる現象・応用の例を挙げます。
- 核融合:太陽の中心で水素の核同士がクーロン障壁をトンネリングすることで核融合反応が起きている。
- α崩壊:放射性原子核からα粒子が核力の障壁をトンネルして飛び出す放射性崩壊。
- 走査型トンネル顕微鏡(STM):金属探針と試料表面間のわずかな距離でトンネル電流を利用し、原子レベルの表面観察を行う。
- 半導体トンネルダイオード:トンネル効果を利用した高速スイッチング素子。
- フラッシュメモリ:電子がトンネル効果によって薄い絶縁膜を通過してデータを書き込む・消去する。
量子トンネル効果は宇宙の星や生体内の酵素反応にも関与すると考えられており、現代技術の根幹を支える量子力学の重要な帰結の一つです。
使い方・例文
スマートフォンやUSBメモリに使われるフラッシュメモリでは、電子が量子トンネル効果によって薄い絶縁膜を通過してデータの書き込みや消去が行われており、「量子トンネル効果」は身近な半導体デバイスの解説で登場します。
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