量子もつれとは?
りょうしもつれ
量子もつれとは、2つ以上の量子が一体の量子状態を形成し、一方を測定するとどれだけ離れていても他方の状態が瞬時に定まる現象です。
量子もつれ(quantum entanglement)とは、2つ以上の粒子や量子系が互いに独立した状態として記述できない、非分離な複合量子状態を形成している現象を指します。アインシュタインが「不気味な遠距離作用」と表現したことでも知られています。
通常の古典物理学では、2つの物体はそれぞれ独立した状態を持ちます。しかし量子力学では、複数の粒子を生成・相互作用させると、それらの量子状態が「重ね合わせ」のまま相関してしまうことがあります。この相関を持つ状態を「もつれ状態」と呼びます。
もつれた粒子の一方を測定して状態が確定すると、どれだけ遠く離れていても、もう一方の粒子の状態も瞬時に確定します。ただし、これは情報を光速より速く伝える手段にはなりません。測定結果自体はランダムであり、古典的な情報の超光速通信は不可能です。
量子もつれの具体的な特徴と応用は以下のとおりです。
- ベル不等式の破れによって古典的な相関とは異なることが実験的に確認されている
- 量子暗号(量子鍵配送)でセキュリティの根拠として利用される
- 量子テレポーテーションで量子状態の転送に使われる
- 量子コンピュータの計算能力の基盤となっている
2022年のノーベル物理学賞はベル不等式の実験的検証と量子もつれ研究に贈られており、現代の量子情報科学の中心的な概念となっています。
使い方・例文
量子暗号通信では、もつれた光子ペアを使って盗聴を検知できる仕組みが実用化されており、銀行や政府機関向けの高セキュリティ通信に活用が進んでいます。
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