近地点とは?
きんちてん
近地点とは、地球を周回する天体や人工衛星の軌道上で、地球の中心に最も近くなる点のことです。
近地点(perigee)とは、地球を中心とした楕円軌道(または放物線・双曲線軌道)上で、周回する天体・人工衛星が地球の中心に最も接近する点を指します。これに対して最も遠くなる点は「遠地点(apogee)」と呼ばれます。
ケプラーの第2法則(面積速度一定の法則)により、近地点通過時は軌道速度が最大となり、遠地点では最小となります。このため人工衛星は近地点付近で最も速く飛行し、遠地点付近では遅くなります。
近地点高度は軌道の性質を決める重要なパラメータです。
- 低軌道(LEO)衛星は近地点高度が200〜2,000km程度
- 近地点高度が大気圏内(約150km以下)に入ると大気抵抗で急速に軌道が崩壊する
- 静止軌道(GEO)への投入では、まず楕円軌道の近地点付近で加速して遠地点を引き上げるホーマン遷移が使われる
スイングバイ航法では、惑星最接近点が近地点に相当し、ここでの噴射が最もエネルギー効率良く軌道を変化させられます(オーバーマン効果)。近地点は軌道力学の基礎概念であり、人工衛星の寿命予測や軌道制御計画の立案に欠かせない要素です。
使い方・例文
国際宇宙ステーション(ISS)は楕円に近い軌道を周回しており、近地点高度は約400km前後に維持されています。大気抵抗で高度が下がると定期的にブースト噴射で近地点高度を回復させています。
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