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遠地点とは?

えんちてん

地球周回する人工衛星や天体の軌道上で、地球の中心から最も遠くなる点のことを指す天文・宇宙工学の用語です。

遠地点(えんちてん、apogee)とは、地球周回する天体や人工衛星が描く楕円軌道において、地球の中心から距離が最大になる点のことです。反対に最も近づく点は「近地点(perigee)」と呼びます。

地球を周回する物体の軌道は、ニュートンの万有引力の法則にしたがった楕円形を描きます(ケプラーの第1法則)。地球はその楕円の焦点の一つに位置するため、衛星は軌道の一方で地球に近づき、反対側で最も遠ざかります。この最も遠い点が遠地点です。

遠地点は実用的な宇宙利用で重要な役割を果たします。

  • 静止軌道への遷移:ロケットがまず楕円軌道(ホーマン遷移軌道)に投入し、遠地点で再噴射して円形の静止軌道へ移行する
  • 高楕円軌道衛星:遠地点を高緯度の真上に設定することで、北極圏などの高緯度地域を長時間カバーする(モルニヤ軌道)
  • 軌道設計:遠地点高度を変えることで軌道の形状を制御し、観測範囲や通信カバレッジを調整する

なお、太陽を周回する天体では同様の最遠点を「遠日点(aphelion)」と呼び、月の軌道では「遠月点(apocynthion)」と呼ぶなど、中心天体に応じた専門用語が使い分けられます。

使い方・例文

静止通信衛星を打ち上げる際、ロケットはまず遠地点が静止軌道高度(約3万6000キロメートル)に達する楕円軌道に投入し、その遠地点でエンジンを噴射して円軌道に移行させます。

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