車体傾斜とは?
しゃたいけいしゃ
車体傾斜とは、鉄道車両がカーブを曲がる際に車体を内側へ自動的に傾けてスピードを落とさず通過できるようにする技術です。
車体傾斜とは、鉄道車両がカーブを通過する際に、車体を曲線の内側へ能動的に傾斜させることで遠心力を低減し、速度を落とさずに快適に曲線区間を通過できるようにする技術です。「振り子式」とも呼ばれることが多く、日本では山岳地帯や曲線の多い在来線の高速化手段として広く採用されています。
車体傾斜には大きく2つの方式があります。
- 自然振り子方式:車体の重心を台車中心より高い位置に設定し、遠心力で自然に外側へ振れる動きを利用して内側へ傾く仕組み。国鉄が開発した381系電車などが代表例で、制御が不要な反面、傾きのタイミングが受動的で乗り物酔いを引き起こしやすい。
- 制御付き自然振り子・強制傾斜方式:センサーや制御システムを用いて、曲線に差し掛かる前に能動的に車体を傾ける。JR四国の2000系や特急「やくも」の新型、JR東日本のE353系などが採用しており、乗り心地が大幅に改善されている。
車体傾斜の効果として、同じカーブ区間を通常車両より高い速度で通過できるため、山岳路線や急曲線区間の多い在来線で所要時間を短縮できます。新幹線ができない地方間の高速化において重要な役割を果たしています。
一方で、傾斜機構による車体のメンテナンスコスト増加や、一部の乗客への酔いやすさなどの課題もあり、車両設計において乗り心地と速度向上のバランスが重視されています。
使い方・例文
特急「しなの」が長野〜名古屋間の急カーブ区間を走行する際、車体が内側へ傾くのが車体傾斜で、これにより在来線ながら高い速度で山岳区間を通過できています。
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