蟇股とは?
かえるまた
日本の伝統建築において、梁や桁の上に置かれるカエルが股を広げたような形状の装飾的・構造的な木組み部材です。
蟇股(かえるまた)は、日本の伝統木造建築において、横架材(梁・桁など)の上に置かれる装飾的な木製部材です。名称は「蛙(かえる)が股を広げた形」に似ていることに由来します。
構造的には、上の梁や棟木を支える役割と、荷重を分散させる機能を持ちますが、時代が下るにつれて装飾としての意味合いが強まりました。起源は奈良時代の寺院建築にさかのぼり、中国・朝鮮の建築様式の影響を受けて日本に伝わったとされています。
時代や様式によって形状が大きく変化しており、以下のように分類されます。
- 古式蟇股:中央に丸穴が空いた単純な板状で、奈良・平安時代の寺院に見られる
- 大仏様・禅宗様の蟇股:鎌倉時代以降、輪郭が複雑な曲線を描くようになる
- 装飾蟇股:江戸時代以降は植物・動物・人物などの彫刻が施された精巧なものが登場
神社・仏閣・城郭建築など日本の歴史的建造物を観察すると、柱間の梁上や妻飾りの一部として蟇股を確認できます。建築史の研究において、蟇股の形状は建造年代を推定する手がかりのひとつとされています。
使い方・例文
神社の拝殿や仏堂の梁の上を見上げると、両端が外側に張り出した弓形の木組みが並んでいることがあり、それが蟇股です。京都や奈良の寺社建築の見学でよく説明されます。
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