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荒事とは?

あらごと

荒事とは、歌舞伎において超人的な力をもつ英雄や武者を誇張した演技・様式で表現するジャンルで、江戸歌舞伎の特色のひとつです。

荒事(あらごと)は、歌舞伎の演技様式のひとつで、現実を超えた強大な力をもつ武将・英雄・神仏などを、誇張と様式美をもって表現するジャンルです。写実的な演技を重んじる「和事(わごと)」と対をなす概念として位置づけられます。

荒事の起源は、江戸時代初期に初代市川團十郎が確立したとされています。彼が演じた荒々しく豪快な武者役が観客に熱狂的に受け入れられ、その様式が「荒事」として発展しました。以後、市川團十郎家(成田屋)が荒事の本家として代々継承しています。

荒事の特徴的な要素には次のものがあります。

  • 隈取(くまどり):顔に赤・藍・茶などの色で筋模様を描き、感情や超人性を表す化粧
  • 誇張された衣裳:大きな肩や袖をもつ豪華な衣裳で体を大きく見せる
  • 見得(みえ):重要な場面で動きを止めて決めポーズを取る演技技法
  • 六方(ろっぽう):手足を大きく動かしながら花道を歩く独特の歩き方

荒事の代表的な演目には「暫」「不動」「矢の根」などがあり、いずれも歌舞伎十八番に含まれています。現代でも歌舞伎の看板演目として上演され続けており、歌舞伎の華やかさと豪快さを象徴するジャンルです。

使い方・例文

「荒事の見得が決まる瞬間に観客が大向こうをかける」というように、歌舞伎鑑賞の解説や入門書でよく登場する言葉です。

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