自己スキーマとは?
じこすきーま
自己スキーマとは、自分自身についての特性・信念・記憶を組織化した認知的な枠組みで、自己理解や情報処理に影響する心理構造です。
自己スキーマ(self-schema)とは、人が自分自身に関して持つ、組織化された知識・信念・期待の認知構造を指します。心理学者ハイゼル・マーカスが1977年に提唱した概念で、自分の性格・能力・役割・価値観などについての「認知的な枠組み(スキーマ)」が自己に適用されたものです。
自己スキーマは単なる自己イメージとは異なり、情報処理に積極的に関与する点が特徴です。たとえば、自分が「社交的な人間だ」という自己スキーマを持つ人は、社交性に関連する情報を素早く処理し、自分の行動をその枠組みで評価し、過去の記憶も社交的な出来事を優先して思い出す傾向があります(スキーマ一致効果)。
自己スキーマの特性として重要な点には次のものがあります。
- スキーマが強い領域ほど情報処理が速く、自己概念が安定している
- スキーマに反する情報は無視・再解釈されやすい(抵抗性)
- 文化・経験・対人関係によって形成され、変化しうる
- ポジティブなスキーマは自尊心と関連し、ネガティブなスキーマはうつ病などと関連する可能性がある
臨床的には、認知行動療法においてネガティブな自己スキーマの修正が重要な治療目標とされることがあります。自己スキーマは「どのような自分を中心に世界を見るか」を規定する、アイデンティティの核となる概念です。
使い方・例文
「自分は運動が得意だ」という自己スキーマを持つ人は、体育の授業や運動に関する情報を素早く処理し、関連する記憶を鮮明に思い出しやすくなります。この自己スキーマが自信や行動選択に影響する点が心理学の研究で示されています。
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