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結晶多形とは?

けっしょうたけい

結晶多形とは、同一の化学組成をもつ物質が、温度や圧力などの条件によって異なる結晶構造をとる現象のことです。

結晶多形(polymorphism、ポリモルフィズム)とは、化学組成がまったく同じ物質でも、原子分子配列が異なる複数の結晶形を取りうる現象です。それぞれの多形体(polymorph)は融点・溶解度・密度・硬度・光学特性など物理的・化学的性質が互いに異なります。

多形が生じる原因は、結晶化時の温度・圧力・溶媒・冷却速度といった条件の違いによって、分子や原子が安定化する配列様式が変わることです。熱力学的に最も安定な形態を安定形(stable form)、それ以外を準安定形(metastable form)と呼びます。準安定形は時間とともに安定形へ転移することがあります。

有名な例として以下が挙げられます。

  • 炭素——同じ炭素原子からなるダイヤモンドとグラファイトは代表的な多形(同素体)
  • 二酸化ケイ素(シリカ)——石英・クリストバライト・トリジマイトなど複数の多形をもつ
  • 医薬品の有効成分——多形体によって溶解度や吸収率が大きく異なるため製剤設計に直結する
  • チョコレートのカカオバター——6種類の多形があり、テンパリングで安定なV型を得る

特に製薬分野では、同一化合物の多形体によって薬効や安定性が変わるため、特許管理・品質管理の観点から結晶多形の制御が非常に重要視されています。

使い方・例文

炭素の結晶多形であるダイヤモンドとグラファイトは、同じ元素からできているにもかかわらず、硬度や電気伝導性が全く異なります。これが結晶多形の典型例です。

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