章動とは?
しょうどう
章動とは、地球の自転軸が歳差運動をしながら周期的に小さく揺れ動く現象で、月や太陽の引力の変動が原因で起こります。
章動(しょうどう、Nutation)とは、天体の自転軸の向きが変化する歳差運動に重なって生じる、周期的な小さな揺らぎのことです。地球の場合、自転軸の向きは約25800年周期でゆっくりと変化(歳差)しますが、その上に約18.6年周期の主章動をはじめとする複数の周期的振動が重なっています。
章動が生じる主な原因は、月と太陽の引力の周期的な変動です。月の公転軌道面(白道)は黄道に対して約5度傾いており、その交点(昇交点)は約18.6年で1周します。このため地球の赤道面に対する月の引力の向きが周期的に変わり、自転軸に小さな揺れをもたらします。
地球の章動の大きさは非常に小さく、主章動の振幅は黄道面に対して約9.2秒角(約0.0026度)に過ぎません。しかし天文観測や人工衛星の軌道計算・GPS測位の精度向上には不可欠な補正量です。
章動は1748年にイギリスの天文学者ジェームズ・ブラッドリーによって観測・発見されました。現代では地球の内部構造(コアとマントルの動的相互作用)の研究にも章動の精密観測が活用されています。歳差と章動を合わせて理解することで、地球の自転軸の長期的な変動の全体像が把握できます。
使い方・例文
天文学の講義や宇宙物理の教科書で「地球の自転軸は歳差運動と章動の組み合わせで変化する」と説明される場面で登場します。GPSの精密測位システムの補正計算を解説する際にも使われます。
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