硫化水素とは?
りゅうかすいそ
硫化水素とは、水素と硫黄からなる無色・腐卵臭の有毒気体で、火山ガスや温泉にも含まれる化合物です。
硫化水素(りゅうかすいそ、Hydrogen sulfide、H₂S)は、水素原子2個と硫黄原子1個からなる無機化合物です。常温常圧では無色の気体であり、腐った卵のような独特の悪臭を持つことで知られています。
自然界では火山活動、温泉、有機物の腐敗分解、深海の熱水噴出孔などで発生します。また、石油精製・コークス製造・皮革処理などの工業プロセスでも副生成物として生じます。
硫化水素の性質と特徴は以下の通りです。
- 水に溶けやすく、弱酸性を示す(弱酸)
- 空気より重く(比重約1.19)、低い場所に溜まりやすい
- 引火性があり、空気と混合すると爆発の危険がある
- 高濃度では嗅覚が麻痺するため、臭いがしなくても危険な状態がある
毒性は非常に高く、低濃度でも頭痛・めまいを引き起こし、高濃度では呼吸中枢を麻痺させて即死の危険があります。労働安全衛生法では許容濃度が定められており、下水道工事・清掃作業・温泉施設などでは換気と濃度測定が義務づけられています。
一方、近年は生体内でも微量に産生され、血管拡張・神経保護などに関わるシグナル分子としての役割が注目されており、医学研究の対象にもなっています。
使い方・例文
温泉地で感じる「硫黄臭」の正体の多くは硫化水素であり、また下水処理場や農業用マンホール内での事故原因として硫化水素中毒がたびたび報告されています。
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