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発語内行為とは?

はつごないこうい

発語内行為とは、言語哲学で「言葉を発すること自体が行為を遂行する」側面を指す概念で、J・L・オースティンの言語行為論に由来します。

発語内行為(はつごないこうい、英語: illocutionary act)とは、イギリス哲学者J・L・オースティンが提唱した言語行為論における三種の行為区分の一つです。「言葉を発するその行為の中に内包された社会的な行為の力・機能」を指します。

オースティンは言語行為を次の三層に分けました。

  • 発語行為(locutionary act):意味のある音や文を発する行為そのもの
  • 発語内行為(illocutionary act):言葉を発することで同時に遂行される行為(約束命令・宣言・謝罪・問いかけなど)
  • 発語媒介行為(perlocutionary act):言葉が聞き手に与える結果・効果(説得・感動・恐怖など)

発語内行為の核心は、「言うこと=することである」という点にあります。例えば「私はあなたに謝罪します」と言うことは、謝罪という行為そのものを遂行しています。同様に「これより開会を宣言します」という言葉は、宣言と同時に開会という事実を生じさせます。このような言語行為を「遂行発話(performative utterance)」と呼びます。

この概念はその後、J・R・サールによって「話し手の意図」と「適切条件(felicity conditions)」の観点から精緻化され、現代の語用論・言語学・コミュニケーション論の基礎概念となっています。日常の会話を「単なる情報伝達」ではなく「社会的行為の遂行」として捉えるための重要な視点です。

使い方・例文

言語学や哲学の講義で、「約束する」「命令する」「宣言する」といった言葉が、発することそのものが行為になるという概念を説明するときに「発語内行為」という用語が登場します。

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