症例対照研究とは?
しょうれいたいしょうけんきゅう
症例対照研究は特定の疾患を持つ群と持たない群を比較し、過去の曝露と病気の関連を調べる疫学研究デザインです。
症例対照研究(case-control study)は疫学における観察研究デザインの一つです。調査したい疾患や状態を既に持っている「症例群(ケース)」と、それを持っていない「対照群(コントロール)」を選定し、両者の過去の曝露状況(生活習慣・環境因子・薬剤使用など)を遡って比較することで、リスク因子の有無を検討します。
コホート研究が集団を将来に向けて追跡するのに対し、症例対照研究は「結果」から「原因」をさかのぼる後ろ向きの設計です。この設計のメリットは、希少疾患や長い潜伏期間を持つ疾患の研究に向いている点と、コホート研究に比べてコストと時間が少なくて済む点です。
一方で、過去の曝露情報を参加者の記憶や既存記録に頼るため、情報バイアス(リコールバイアス)が生じやすいことや、対照群の適切な選定が難しいことが課題です。統計解析では曝露と疾患の関連をオッズ比で定量化するのが一般的です。
喫煙と肺がんの関連を示した初期の研究など、疫学史上の重要な発見に症例対照研究が貢献してきました。現代でも薬剤の副作用調査やアウトブレイクの原因究明などで活用されています。
使い方・例文
特定の農薬への職業的曝露とパーキンソン病との関連を調べる際、患者群と年齢・性別をマッチングした健常者群の曝露歴を比較します。
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