生息域外保全とは?
せいそくいきがいほぜん
生息域外保全とは、野生での存続が危ぶまれる生物を動物園・植物園・種子バンクなど自然の生息地外で保護・繁殖させ、絶滅を防ぐ保全手法です。
生息域外保全(Ex-situ Conservation)とは、絶滅の危機に瀕した生物を本来の生息地以外の施設や環境において保護し、飼育・栽培・種の保存を行うことで、その種の絶滅を防ぐ保全戦略です。生息地内での保全(In-situ Conservation)と対をなす概念として位置づけられます。
生息域外保全が必要とされる場面は、主に以下の状況です。野生個体群の数が極限まで減少して現地保全だけでは存続が危ういとき、生息地そのものが破壊・消失してしまったとき、疾病や外来種の侵入など壊滅的なリスクに晒されているときなどが挙げられます。
生息域外保全の主な手法・施設には以下があります。
- 動物園・水族館での飼育繁殖プログラム(例:コウノトリの人工繁殖と野生復帰)
- 植物園での絶滅危惧植物の栽培保全
- 種子バンク(スバールバル世界種子貯蔵庫など)による遺伝資源の長期保存
- 細胞・DNA・精子・卵子などの生殖細胞バンク(クライオバンク)
- 組織培養による希少植物の保全と増殖
生息域外保全の最終的な目標は、保全した生物を将来的に自然の生息地に再導入して野生個体群を回復させることです。ただし、施設内での飼育が長期化すると野生適応力の低下や遺伝的多様性の縮小が起きることもあるため、遺伝管理と野生復帰プログラムの計画的な実施が重要です。
使い方・例文
兵庫県のコウノトリの郷公園では、一度日本で絶滅したコウノトリを飼育繁殖して遺伝的多様性を保ちながら、段階的に野生復帰させる取り組みが成果を上げています。
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