環境温度減率とは?
かんきょうおんどげんりつ
環境温度減率とは、実際の大気中で高度が上がるにつれて気温が下がる割合のことで、大気の安定・不安定を判断する重要な指標です。
環境温度減率(かんきょうおんどげんりつ、Environmental Lapse Rate)とは、ある時点・場所の実際の大気において、高度が上昇するにつれて気温が低下する割合を指す気象学の用語です。「気温減率」とも呼ばれます。単位は通常「℃/100m」または「℃/km」で表されます。
大気の平均的な気温減率は約0.65℃/100m(国際標準大気の値)とされていますが、この値は場所や時刻、季節によって大きく変動します。環境温度減率の値は以下のような標準的な減率と比較することで大気の安定度を判断するために使われます。
- 乾燥断熱減率(約1.0℃/100m):乾燥した空気が上昇する際に冷える割合
- 湿潤断熱減率(約0.4〜0.7℃/100m):飽和した(雲を含む)空気が上昇する際に冷える割合
- 環境温度減率がこれらより大きい場合:大気が不安定で積乱雲や雷雨が発生しやすい
- 環境温度減率が小さい(または逆転層の場合):大気が安定し対流が起きにくい
環境温度減率の測定はラジオゾンデを用いた高層気象観測によって行われます。この値を分析することで気象予報士は積乱雲の発達可能性、霧の発生、大気汚染物質の拡散などを予測します。大気の対流活動を理解するうえで欠かせない基礎的概念です。
使い方・例文
気象の専門的な解説で「環境温度減率が大きく大気が不安定」と表現される場合、上空に行くほど急激に気温が下がっており、積乱雲や雷雨が発生しやすい状態であることを意味します。
この用語をシェア
最終更新: