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漆塗りとは?

うるしぬり

漆塗りとは、ウルシの木から採取した天然樹脂「漆」を器や家具などに塗り重ねて仕上げる、日本の伝統的な塗装技法です。

漆塗り(うるしぬり)は、ウルシノキ(Toxicodendron vernicifluum)の樹液から得られる天然高分子樹脂「漆(うるし)」を素材表面に何層も塗り重ねることで、耐久性と美しい光沢を持つ仕上げを施す技法です。日本では縄文時代から使われてきた歴史を持ち、漆器文化として海外では「Japan」と呼ばれるほど日本を代表する工芸技法となっています。

漆の特性と乾燥の仕組みとして、漆は空気中の水分と酵素(ラッカーゼ)の働きによって酸化重合し、硬化します。この反応には温度20〜25℃・湿度75〜85%程度が適切とされ、「漆風呂」と呼ばれる加湿した環境で乾燥させます。完全に硬化した漆は非常に硬く、耐水・耐酸・耐アルカリ性にも優れています。

主な技法の種類は次のとおりです。

  • 黒漆・朱漆塗り:透けない顔料を加えた基本の塗り
  • 透漆(すきうるし):木目を活かした半透明の仕上げ
  • 蒔絵(まきえ):金銀の粉末で文様を描く装飾技法
  • 螺鈿(らでん):貝殻を埋め込む装飾

現代における意義として、漆塗りは職人が多くの工程を手作業で行うため時間と技術を要しますが、修復が可能で数百年にわたって使い続けられた漆器も現存しています。近年はその耐久性と自然由来の素材への関心から、伝統工芸の枠を超えて現代工芸やデザイン分野でも注目されています。

使い方・例文

お椀や重箱・お盆などの食器が漆塗りの代表例で、使い込むほどに艶が増す「使い育てる」文化として、現代でも多くの産地で生産が続いています。

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