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渇筆とは?

かっぴつ

渇筆とは、筆に含まれる墨が少ない状態で書いたり描いたりする技法で、かすれた線が独特の表情を生む書画の表現手法です。

渇筆(かっぴつ)とは、書道水墨画において、筆に含まれる墨の量を意図的に少なくした状態で紙や絹に描く技法のことです。「渇」は乾いているという意味で、墨が渇いた筆、すなわち墨の少ない筆を用いることからこの名があります。

渇筆を用いると、紙の繊維に墨がまばらにしかのらず、線にかすれや飛び白(白い部分が点在する状態)が生じます。この独特のかすれ具合が、筆の勢いや力感、また静けさや枯淡な趣を表現するのに適しています。水墨画では岩肌や木の樹皮などの乾いた質感を描くのに多用されます。

書道においては、渇筆は次のような場面で用いられます。

  • 草書行書で勢いと速度を表現する際
  • 大字書や前衛書道で力強さや緊張感を出す際
  • 作品に動きや変化のリズムをつくる際

対義語として、墨を十分に含んだ状態で書く「潤筆(じゅんぴつ)」があります。書家は渇筆と潤筆を巧みに組み合わせることで、作品に墨色の変化と表情の豊かさをもたらします。渇筆の極致ともいえる表現は「渇筆飛白(かっぴつひはく)」と呼ばれ、古来より書の美の一つとして珍重されています。

使い方・例文

水墨画で岩の質感や老木の幹を表現する際に渇筆が用いられ、書道作品では大字の草書などで勢いある渇筆の線が作品に動感を与えます。

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