注意バイアスとは?
ちゅういばいあす
注意バイアスとは、特定の情報や刺激に対して無意識に注意が偏って向けられやすくなる認知的傾向です。
注意バイアス(アテンション・バイアス)とは、人間の注意資源が限られているため、感情的に重要と認識される刺激や過去の経験に基づく特定の情報に対して、意識的な意図なく注意が集中しやすくなる認知のゆがみです。
この現象は特に不安障害やうつ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神的健康と深く関連しています。たとえば社交不安を抱える人は他者の表情の中から批判的なものを優先的に検出し、そうでない表情を見落としやすくなります。また、クモ恐怖症の人はクモに関連する画像に対して自動的に注意が向くことが実験的に示されています。
注意バイアスが生じるメカニズムは、脳の感情処理に関わる扁桃体が脅威と判断した刺激に対して優先的に注意資源を割り当てることに由来すると考えられています。この機能はもともと生存に有利でしたが、現代社会では過剰反応として働くことがあります。
心理臨床では、注意バイアス修正訓練(ABMT)と呼ばれる手法によって意図的にバイアスを修正し、不安症状を軽減する介入が研究・実践されています。日常場面でも「悪い知らせばかり目に入る」「批判だけが気になる」という体験の多くに注意バイアスが関わっています。
使い方・例文
プレゼン前に緊張している人が聴衆の中から困り顔の人だけを次々と見つけてしまい、うなずいている人に気づかない、という場面が注意バイアスの典型例です。
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