没骨法とは?
もっこつほう
没骨法とは、輪郭線(骨法)を描かずに色や墨の面だけで形を表現する東洋絵画の技法で、柔らかく大気感のある表現が特徴です。
没骨法(もっこつほう)とは、東洋絵画において輪郭線を引かずに、直接色彩や墨の濃淡・ぼかしだけで形を描き出す技法です。「骨」とは輪郭線(骨法)のことを指し、それを「没する(消す)」手法であることから「没骨」と呼ばれます。
この技法は中国・南北朝時代の張僧繇が始祖とされ、唐代の徐崇嗣が花鳥画で広く用いたことで定着しました。輪郭線で形をとってから彩色する「勒(ろく)」の手法とは対照的に、没骨法では筆の一つひとつの点や面が直接形を生み出します。
- 輪郭線がないため、対象が背景に溶け込むような柔らかさが生まれる
- 花弁・葉・霞など有機的な形の表現に適している
- 水分の多い筆で素早く描く「たらし込み」や「ぼかし」と組み合わせて使われる
- 米芾の「米点山水」や琳派の表現にも技法的な共通点がある
日本では本阿弥光悦・俵屋宗達らの琳派がこの考え方を取り入れ、独自の装飾絵画へと展開しました。現代の日本画においても花鳥や風景表現の基礎的な技法として広く教えられています。
使い方・例文
「花の絵を描くとき、没骨法を使うと輪郭線なしに花びら一枚ずつの微妙な色合いと丸みを直接表現できます。」
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