永字八法とは?
えいじはっぽう
永字八法とは、漢字の「永」の一字に含まれる8種類の点画を、毛筆書法の基本筆法すべての手本とする考え方のことです。
永字八法(えいじはっぽう)とは、漢字「永」の一文字の中に含まれる8種類の点・画を、毛筆書法における基本的な筆使いのすべての典型として位置づける書法理論です。中国の書道における重要な概念であり、日本の書道教育にも深く受け継がれています。
「永」の字が選ばれた理由は、この一字に書法で求められる多様な筆法が凝縮されているためです。8つの筆法はそれぞれ名称を持ちます。
- 側(そく):点。斜めに打つ点の書き方
- 勒(ろく):横画。力強く引く横線
- 努(ど):縦画。まっすぐ下ろす縦線
- 趯(てき):はね。勢いよく跳ね上げる動き
- 策(さく):右上がりの短い横画
- 掠(りゃく):左はらい。左へ払う筆法
- 啄(たく):短い左はらい。鳥がついばむような動き
- 磔(たく):右はらい。右へ大きく払う筆法
この理論は唐代の書家・孫過庭の『書譜』などにも関連し、王羲之が創始したとも伝えられています。8つの筆法を習得することで、あらゆる漢字を書くための基礎が身につくとされ、書道の入門段階で重視されます。現代の書道教育においても、永字八法は筆法の体系的な学習手段として広く活用されています。
使い方・例文
書道教室では最初に「永」の字を繰り返し練習することがありますが、これは永字八法の考え方に基づき、一字で8種の基本筆法を身につけるためです。
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