氷くさびとは?
こおりくさび
氷くさびとは、岩の割れ目に浸み込んだ水が凍結・膨張を繰り返すことで岩石を破砕する地質・地形プロセスのことです。
氷くさび(こおりくさび)とは、岩石の亀裂や間隙(すきま)に浸み込んだ水が凍結する際に体積が膨張し、その力で岩石を砕いていく物理的な風化作用のことです。「凍結融解作用」や「凍結破砕」とも呼ばれ、英語では「frost wedging」または「ice wedging」と言います。
このプロセスは次のような仕組みで進みます。
- 岩の割れ目や隙間に雨水や雪解け水が浸み込む
- 気温が0℃以下に下がると水が凍結し、体積が約9%膨張する
- 膨張した氷がくさびのように岩を押し広げ、亀裂を拡大させる
- 気温上昇で氷が融け、拡大した亀裂にさらに水が入り込む
- この繰り返しで岩石が徐々に細かく砕かれていく
氷くさびは特に寒冷地や高山帯で顕著に見られ、岩塊斜面(タロス)や崖錐(がいすい)といった地形の形成に大きく寄与します。日本でも北アルプスや南アルプスの高山帯では、この作用による岩石の崩落が観察されます。
氷くさびは地形学・地質学において重要な概念であり、山岳地形の形成過程を理解するうえで欠かせないプロセスです。気候変動による凍結融解サイクルの変化が、斜面崩壊や土砂災害のリスクに影響するとして近年注目されています。
使い方・例文
「北アルプスの高山帯では、氷くさびの作用によって大きな岩が砕かれ、岩塊が斜面に積み重なっている様子が見られます」のように、地形や地質の説明で登場します。
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