植字とは?
しょくじ
植字とは、活版印刷において活字を一文字ずつ拾い並べて版を組む工程、またはその作業を担う職人のことです。
植字(しょくじ)とは、活版印刷において個々の活字(金属製の文字型)を一文字ずつ手で拾い上げ、文章の順番に並べて版を組む作業、またはその作業者を指す印刷用語です。「植字工」「植字手」とも呼ばれました。
活版印刷の工程では、まず活字を収めた「文選棚(もじけだな)」から必要な文字を一つひとつ選び出す「文選(もんせん)」と、それを版に並べる「植字」という2段階の作業が行われました。植字工は「ゲラ」と呼ばれる細長い受け台に活字を横組みまたは縦組みで並べ、語句の間隔を整えながら1ページ分の版面を完成させました。
この作業には熟練した技術が必要で、文字の天地の向きを間違えないよう活字を識別する能力や、文章の意味を理解して適切な字間・行間を調整するセンスが求められました。ミスを防ぐために「校正刷り」を行い、誤りがあれば活字を組み直す「再植字」が行われました。
活版印刷全盛期(明治〜昭和中期)には植字工は印刷業界の中核を担う職人として重視されましたが、写真植字(写植)やDTP(デスクトップパブリッシング)の普及によって1970〜1990年代にほぼ姿を消しました。
使い方・例文
「植字工が活字を組み間違えた」という表現は、印刷物に誤字があった場合の原因を指すかつての業界用語です。新聞社の印刷現場では、締め切り直前に植字工が素早く活字を並べ替えて版を修正する光景が日常的でした。
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