杜甫とは?
とほ
杜甫とは、唐代中国を代表する詩人で、社会の矛盾や戦乱の悲哀を真摯に詠んだ「詩聖」と称えられる文学の巨匠です。
杜甫(とほ、712〜770年)は、中国・唐代を代表する詩人で、「詩聖」と呼ばれます。同時代の李白が「詩仙」として自由奔放な天才的詩風で名高いのに対し、杜甫は深い社会意識と人道的精神を詩に込めた点で対照的な存在として並び称されます。
杜甫は安史の乱(755〜763年)に翻弄され、長安を脱出して各地を転々とする苦難の生涯を送りました。この乱と流浪の体験が彼の詩に現実主義的な深みをもたらし、民衆の苦しみ・戦争の悲惨・離散の痛みを直接的かつ感動的に表現させました。
杜甫の詩の特徴を挙げると以下の通りです。
- 社会批判と人道主義を基調とする「詩史」的記録性
- 律詩・絶句など形式の完成度が高く、技巧的な洗練を極める
- 日常生活・家族への愛情を丁寧に描く生活詩
- 自然描写と人間の感情を有機的に結びつける
「春望」「兵車行」「茅屋為秋風所破歌」などの代表作は、後世の中国詩や日本漢詩にも多大な影響を与えました。日本では平安時代以来、漢詩教養の根幹として広く学ばれ、今日でも古典教育の場で親しまれています。
使い方・例文
「杜甫の『春望』は、安史の乱で荒廃した長安を嘆いた名詩として広く知られている」のように、漢詩・中国文学の文脈で登場します。
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