本美濃紙とは?
ほんみのし
岐阜県美濃地方で古来の技法で手漉きされた和紙で、ユネスコ無形文化遺産にも登録された日本を代表する伝統的な和紙です。
本美濃紙(ほんみのし)とは、岐阜県美濃市を中心とする美濃地方で、古来より伝わる手漉きの技法によって製造された高品質な和紙のことです。「美濃紙」として古くから全国に知られてきた和紙のうち、伝統的な製法を守るものを特に「本美濃紙」と区別して呼びます。
美濃地方での和紙生産の歴史は長く、奈良時代の正倉院文書にすでに「美濃国の紙」の記録が残っています。平安・鎌倉時代には公文書や写経用紙として重宝され、江戸時代には障子紙・提灯紙・美術用紙として大量に生産されました。原料には主にコウゾ(楮)が使われ、ネリと呼ばれる植物性の粘液材(トロロアオイの根などから採取)を用いて繊維を水中に均一に分散させ、簀(す)で丁寧に漉き上げます。
本美濃紙の特徴として次の点が挙げられます。
- 薄くても強靭で破れにくい
- 書写・印刷・修復用など用途が幅広い
- 障子や提灯など光を通す用途にも適した均質な地合い
- 長期保存に耐える耐久性(文化財修復にも使用)
2014年には「和紙:日本の手漉和紙技術」としてユネスコ無形文化遺産に登録(細川紙・石州半紙とともに)されており、国際的にも高い評価を受けています。文化財の修復や高級美術品の保存など、専門的な場面での需要が現在も続いています。
使い方・例文
国宝や重要文化財の古文書を修復する際に本美濃紙が補修用紙として用いられるなど、文化財保護の現場でも欠かせない素材として活用されています。
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