有害事象とは?
ゆうがいじしょう
有害事象とは、医薬品の使用中や治療中に生じた好ましくない医療上の出来事で、必ずしも薬との因果関係を問わない広い概念です。
有害事象(Adverse Event、AE)とは、医薬品を投与されている患者に生じた、あらゆる好ましくない医療上の出来事を指す言葉です。この言葉の重要なポイントは、「薬との因果関係が証明されていなくても含む」という点にあります。
これに対し、「副作用」(Adverse Drug Reaction)は因果関係が確認・疑われるものに限定されます。臨床試験や医薬品の安全性監視(ファーマコビジランス)では、この区別が極めて重要です。投与中に偶然起きた交通事故による骨折でも、薬との関係が否定されるまでは有害事象として報告・記録されます。
有害事象は重症度によっても分類されます。
- 重篤な有害事象(SAE):死亡・入院・永続的障害など重大な結果をもたらすもの
- 非重篤な有害事象:一般的な副作用の範囲内で回復可能なもの
製薬企業や医療機関は規制当局(日本では医薬品医療機器総合機構、PMDA)に対して有害事象を報告する義務があります。この情報の蓄積が新たなリスクの早期発見につながり、添付文書の改訂や市場撤退の判断材料になります。患者の安全を守るうえで欠かせない制度的枠組みです。
使い方・例文
新薬の臨床試験中に参加者が体調不良を訴えた場合、原因が薬かどうか問わず「有害事象」として記録されます。医薬品の安全性評価や治験の文書でよく使われる専門用語です。
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